日々の生活に「kasanaru＝かさなる」という言葉が当てはまるシーンはたくさんあります。例えば「生活動線」。家事動線はシンプルな方が良いですが、家族のコミュニケーションという点では、ある程度重なりのある動線が理想だと思います。また“視覚的”にも「かさなる」という言葉はひとつのキーワードになります。キッチンから和室が見えるプランでは、お母さんは料理をしながら和室で遊ぶお子さんと会話ができる。お子さんもお母さんといつでもコミュニケーションがとれる安心感に包まれる。ここにお住まいになる方は、小さなお子さんがいらっしゃる世代が多いと思うので、そういった「豊かなコミュニケーション」や「やさしい安心感」という要素は、とても大切だと思います。

『M CROSS』では、〈コロンブスの床〉というシステムを採用しています。これは簡単にいうと天井高を低くすることなく床下などの収納量を増やすシステム。ご家族にとって、それぞれの使い方に合わせた収納を演出できるメリットは計り知れません。

もちろんファミリーだけではなくシングルやディンクスにも、「かさなる」ことで同じようなメリットがもたらされると思います。当プロジェクトでは1LDKから2LDKまでをご用意しているので、はじめはカップルで1LDK、お子さんが成長されて隣の2LDKにというように、「暮らしに合わせて演出できる収納を持った部屋」をライフサイクルに合わせて変えていくことも可能です。もし今後、そういう方がいらっしゃった場合は、つくり手として最高にうれしいことですね。